シミに対するレーザー治療の副作用について、名古屋の美容皮膚科医が解説

 

 

こんにちは、Wスキンクリニック名古屋、院長の加藤晃司です。

 

今回はシミに対するレーザー治療の副作用について解説します。

 

 

①シミに対するレーザー治療の副作用

 

（１）赤みと腫れ:

 

ピコレーザー治療後には治療部位が赤くなったり腫れたりすることが一般的です。これは一時的な反応で、通常は数時間から数日で落ち着きます。

 

（２）痛み:

 

治療中や治療後に軽い痛みを感じることがあります。多くのクリニックでは、治療前に麻酔クリームを使用して不快感を軽減します。

 

（３）かさぶたと剥離:

 

レーザー治療によって皮膚の上層部が熱影響を受けると、治療部位に薄いかさぶたができることがあります。これは自然に剥がれ落ちる過程で新しい肌が現れます。

 

（４）色素変化:

 

治療を受けた皮膚の色が暗くなる（色素沈着）または明るくなる（色素脱失）可能性があります。これらの変化は一時的なものもあれば、まれに永続的なものもあります。

 

（５）白斑:

 

治療部位の皮膚が周囲の皮膚よりも色が抜けることがあります。これは特に色素の濃い肌の人に見られることがあります。

 

（６）感染:

 

治療後の皮膚が非常に敏感になるため、適切なケアが行われない場合、感染を起こすリスクがあります。

 

（７）熱傷:

 

治療部位に熱傷を負う可能性があります。

 

（８）肌のテクスチャー変化:

 

治療によって皮膚のテクスチャーが変わることがあり、特に適切なアフターケアが行われない場合には顕著になることがあります。

 

 

②シミに対するレーザー治療後、皮膚が正常化するのにどのくらいの期間かかるか？

 

レーザーの種類による回復時間

 

（１）非アブレーシブレーザー（非侵襲的）:

 

IPL（強力パルス光）やフラクショナルレーザーなどは、皮膚の表面を破壊せずに治療を行います。これらの治療では、赤みや腫れが数時間から数日間持続することがありますが、通常は1週間以内に大きな副作用なく日常生活に戻ることができます。

 

（２）アブレーシブレーザー（侵襲的）:

 

CO2レーザーやエルビウムヤグレーザーのような侵襲的なレーザーは、皮膚の表層を削り取るため、回復にはより長い時間が必要です。完全な回復には1週間から2週間かかる場合があり、最終的な結果が現れるまでには数ヶ月を要することもあります。

 

（３）回復の段階

初期の治癒: 最初の数日間は赤み、腫れ、あるいは軽い痛みがあるかもしれません。侵襲的なレーザーの場合は、小さなかさぶたが形成されることもあります。

 

中期の治癒: この期間には、新しい皮膚細胞が形成され、肌の表面が再構築されます。肌の色が徐々に均一になり、元の肌色に戻り始めます。

 

長期の回復: 完全な結果を見るためには、肌の状態に応じて数週間から数ヶ月かかることがあります。この期間中、肌は継続的に改善され、シミや色素の再分布が徐々に行われます。

 

 

＜注意点＞

アフターケア: レーザー治療後は、適切なスキンケアが非常に重要です。紫外線から肌を保護するために日焼け止めを使用し、指示されたモイスチャライザーやその他のスキンケア製品を適切に使用してください。

医師の指示に従う: 医師は個々の肌の状態や治療の深さに基づいて、特定のケア指示を提供します。これに従うことが、最良の結果を得るための鍵です。

 

③シミに対してレーザー治療を行った場合、白斑ができる可能性はあるか？

 

（１）白斑が発生するメカニズム

レーザー治療は高エネルギーの光を使用して特定の皮膚の問題をターゲットにします。シミの場合、レーザーはメラニン色素に吸収され、その熱効果でメラニンを破壊してシミを薄くします。しかし、このプロセスでメラニン色素を生成する細胞（メラノサイト）が過剰に損傷を受けると、その部分の皮膚が正常に色素を再生できなくなり、白斑が生じる可能性があります。

 

（２）リスクを増加させる要因

 

皮膚のタイプ - 光に敏感な肌や、元々色素が少ない肌タイプでは、色素細胞が損傷しやすいため、白斑が出やすいかもしれません。

治療回数 - 繰り返しレーザー治療を行うことで、同じ部位のメラノサイトが損傷を受け、白斑が生じるリスクが高まります。

 

（３）白斑の予防と対処法

 

アフターケア - 治療後の皮膚は特にデリケートになっているため、適切なスキンケアと紫外線からの保護が重要です。

 

 

まとめ

今回はシミに対するレーザー治療の副作用について解説しました。

 

レーザー治療は多くの症状に対して有効性を発揮しますが、リスクも存在しています。

 

副作用はレーザーの出力が高くなれば、強くなりますし、ダウンタイムも長くなります。

 

メリット、デメリットを考え、治療選択をしていきましょう。

 

 

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