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2023.12.16|ブログ

メディカルダイエット(ゼチーア、ゼニカル)、脂質の吸収をとにかくブロックしよう、名古屋の美容皮膚科医が解説。

メディカルダイエット(ゼチーア、ゼニカル)、脂質の吸収をとにかくブロックしよう、名古屋の美容皮膚科医が解説。

 

 

こんにちは、Wスキンクリニック名古屋、美容皮膚科医の加藤晃司です。

 

 

今回は、ダイエットにおける、脂質の吸収をとにかくブロックしよう、というテーマで解説します。

 

グルコース並んで、ダイエット天敵2大トップの片割れ、脂質、こちらも完全に排除したいです。

 

脂質は、良い脂質であれば、ケトン代謝といって、まだグルコースよりはましなエネルギー源となります。

 

エネルギの持ちも良く、脂肪に変換されるのも、グルコースよりは時間がかかります。

 

ですが、やはりカロリーはカロリー。ダイエットとしては、不必要です。

 

 

といわけで、脂質の吸収を可能な限りブロックするための内服が用意されています。

 

ゼニカル、と、ゼチーアという薬です。私はどちらも使いこなしています。

 

 

まずはゼニカルから

 

 

①ゼニカル

ゼニカル(オーリスタット)

 

作用メカニズム

 

膵リパーゼの阻害:

ゼニカルは消化管内で働くリパーゼ(脂肪を分解する酵素)の活性を阻害します。特に、膵リパーゼと呼ばれる酵素が主な標的です。

膵リパーゼは通常、食事から摂取した脂肪を分解し、小腸で吸収可能な形に変える役割を担っています。

 

脂肪の分解と吸収の抑制:

ゼニカルによる膵リパーゼの阻害により、食事で摂取した脂肪は十分に分解されません。

未分解の脂肪は小腸から吸収されず、そのまま排出されます。これにより、摂取カロリーの一部が体外に排出されることになります。

 

体重減少の促進:

脂肪の吸収が減少することで、体に蓄積されるカロリー量が減り、これが体重減少に寄与します。

体重減少は肥満治療に有効であり、肥満に関連する健康リスク(糖尿病、高血圧など)の管理にも役立つ可能性があります。

 

治療的効果

 

ゼニカルは肥満の治療に使用され、特に適切な食事療法と運動療法と組み合わせて使用されます。

体重減少のほか、肥満関連の健康問題のリスク減少にも寄与する可能性があります。

 

 

 

次にゼチーア

 

②ゼチーア

 

作用メカニズム

 

小腸でのコレステロール吸収の阻害:

ゼチーアは小腸のブラシ縁膜に存在するニーマン・ピックC1ライク1タンパク質(NPC1L1)の作用を阻害します。このタンパク質は食事由来のコレステロールの吸収に重要な役割を果たしています。

NPC1L1の阻害により、小腸でのコレステロールの吸収が減少し、それが体内でのコレステロールの全体量に影響を及ぼします。

 

血液中のLDLコレステロール濃度の低下:

小腸でのコレステロール吸収が減少すると、血液中のLDLコレステロール(悪玉コレステロール)の濃度が低下します。これは、体がコレステロールの不足を補うために、肝臓からのLDLの放出を増加させるためです。

また、肝臓のLDL受容体の活性が増加し、血液中からより多くのLDLが除去されます。

 

コレステロール合成の影響:

ゼチーア自体はコレステロール合成の阻害には直接関与しませんが、コレステロール吸収の減少は、間接的に肝臓でのコレステロール合成を増加させる可能性があります。

このため、ゼチーアはしばしばスタチン(HMG-CoA還元酵素阻害剤)と併用され、この併用療法は血中コレステロールをより効果的に低下させることができます。

 

治療的効果

 

LDLコレステロールを低下させ、ダイエットだけでなく、さまざまな疾患のリスク因子を低下させてくれます。

 

 

 

私はこの2剤を使いだしてから、体重が減っただけでなく、健康診断で脂質系、肝機能系のデータがまったくぶれなくなりました。

悪玉コレステロールは、心血管系の異常を引き起こす原因となります。万病の元ですから、吸収阻害しまくっておきましょう。

 

まとめ

今回は、脂質の吸収阻害剤、ゼチーア、ゼニカルについて解説しました。

ダイエットは美容目的でも行いますが、痩せて、脂質の吸収が減れば、体にとっても健康になります。一石二鳥です。

とくにLDLコレステロール、悪玉コレステロールはすての疾患のリスク因子となりますから、排除しておきましょう。

 

 

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Wスキンクリニック名古屋

理事長 加藤晃司

 

 

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